2017年08月25日

女の半身像

印象派の巨匠ピエール=オーギュスト・ルノワール初期の重要な作品のひとつ『女の半身像(女の胸像、入浴前、ソルト、化粧、両手をあげている裸婦)』。

本作は同時期に制作された『陽光の中の裸婦(オルセー美術館所蔵)』同様、裸の女性の上半身を描いた裸婦作品である。『陽光の中の裸婦』とは異なり、室内が舞台となっている為、画家の特徴である斑紋状の陽光の表現は本作では示されないものの、両腕を上げて髪の毛を整える仕草の自然体な姿態や風俗的展開は、この頃に制作された画家の作品の中でも特筆に値するものである。

特にこの失名の女性(本作のモデル)が見せる未処理の脇や露わになる両乳房などのあからさまな官能性、向けられる視線に全く反応せず己の身支度に没頭するこの女性の日常的瞬間を垣間見るかのような親密性は、女性の身体特有の柔らかな形態と呼応するかのように美しく、観る者へと迫ってくる。




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